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(1)将軍暗殺計画! DM「では久々のゲームですな」 ダルメ「へっ?この前やったばかりじゃ…」 DM「いいの!久しぶりの人もいるから(笑)。取りあえず、自己紹介をしてもらおう」 ダルメ「じゃあ、私から。ハタカーンのダルメです。ハタカーンの威信を取り戻すために戦ってい ます」 クロト「僕はハーフリングのクロト。このノルキスタンの総統に拾われて育ちました」 カナート「本当にハーフリングかい?」 ダルメ「気が付いたら成長して大きくなっているかもしれません(笑)」 カナート「実はハーフリングではなく、クオーターリングとか(笑)」 クロト「これ以上背が小さくなってたまりますか(笑)。取りあえず、ヒアノイズが使えるとだけ言 っておくよ」 ダルメ「すごい!前回は聞こえないも同然でしたから(笑)」 クロト「なんの!以前僕が参加したシナリオ(註・第二話)では、ヒアノイズできても、聞こえた言 葉がわかんなかったから、意味がなかったんだぞ!」 一同(爆笑) クロト「しょうがないから、聞こえた言葉をエルフに直伝えして、ようやく分かったんだ(笑)。僕 はヒアノイズより、射撃が得意だから、その辺よろしく!」 カナート「さて、私はエルフのカナートだ。呪文を使うことが出来ます。でも、無限には使えませ ん」 一同(大爆笑) DM「あたりまえだ!」 カナート「ようやく4LVになることができたので、命を大切にしたいなと思います(笑)」 DM「ではラストだ」 キラーク「ドワーフのキラークです。Lvは2!魅力あふれる存在ですが、ひ弱なので、後に隠れ ています」 クロト「嘘をつくな、嘘を!」 キラーク「嘘ではない!私は数えるほどしか冒険に出ておらん!」 クロト「あんたが5LVなのは明白だい!」 キラーク「5LVでも、命は大事にしたいのだ」 DM「はいはい、その辺で。もう、自己紹介でもなんでもないなぁ(笑)。まあ、何回かやっている ので分かると思うんですが、君たちはデミヒューマンの国ノルキスタンに住んでいて、侵略してく る人間たちと戦っているわけです」 ダルメ「なんか、アホな人間ばかりでしたが…」 DM「なんてことを言うんだ。それは、君たちデミヒューマンが賢すぎるからさ」 ダルメ「なんか、納得いかない…」 DM「納得しとけ(笑)。さて、君たちは今日も総統に呼ばれます」 ダルメ「うわぁ!いつも迷惑なお告げで我々をコキ使う総統様!」 DM「『ん?なんか言ったか?』」 カナート「いえ、何も言っておりません(笑)。」 DM「『そうか?いやな、君たちに少し相談があって呼んだんだが』」 キラーク「また、何かのお告げですか?」 DM「『いや、実はな…』と総統は語りだす。このノルキスタンの西の方にはスコッチ砦という要 塞があって、そこが対人間の前線基地になっているのだ。そこを守っているのはベルンシュト ルフというノルキスタン随一の将軍です」 カナート「確か、猫人間なんだよな?」 DM「そうそう、ラカスタ族です。そのベルンシュトルフ将軍が暗殺未遂されたのだ!」 カナート「大丈夫です。将軍が死んでも、総統の魔術で生き返らせればいいのです」 DM「おいおい、いくらレイズデットの魔法でも、死体がグチャグチャになっては生き返れない よ」 カナート「と、いうことは、将軍はグチャグチャに?」 DM「いや、まだ生きているけれどね。なんでも、昼飯のグラタンを食おうとした時に、後からサ クッと刺されて、背中をメチャクチャに切り付けられたらしい」 一同「グラタン!」 クロト「ちょっと待って!オヤジ!あんた、食料を前線ばかりに回しているな!」 カナート「きっと将軍だけは特別なんだよ。我々はモヤシばかりだけどな(怒)」 ダルメ「これはきっと、食物に恨みを持つものの犯行です。うん、間違いない(笑)」 キラーク「ところで、どんな風に暗殺されたんだ?」 DM「(未遂なんだけど…)食堂で後から刺されたらしい」 ダルメ「やはり、内部のものの犯行ですな」 カナート「そして、総統、まさか我々に犯人を探せとでも?」 DM「『いや、違う。君たちに頼みたいのは将軍の護衛だ』」 クロト「まだ狙われているわけかぁ。そうそうオヤジ、ベルンシュトルフさんはどのくらい強い?」 DM「まあ、端的に言えばLV8というところ」 クロト「そんな強い人があっさりやられるとは…」 ダルメ「きっと、グラタンに気を取られて隙だらけだったんですよ」 DM「『いや、君たちの言うことは当たっているかもしらん』と総統。なぜならそのグラタンは変な 臭いがしたらしい」 カナート「それでも食おうとしたんだ」 ダルメ「なにしろ、貴重なグラタンですから(笑)」 DM「グラタンなんて、今まで出たことがなかったらしいよ。将軍が刺された当日に初めて出た らしい。不思議だと思っていたら、グラタンにフラフラと引きずり込まれるような感じになってしま ったそうだ」 ダルメ「それは、グラタンに仕掛けがしてあっというより、将軍がイヤシンボなだけでは?」 カナート「シー!ダルメ!聞かれたらマズイ!(笑)おお、総統。ここは狂気の神にお伺いを立 ててみたらどうですか」 DM「『お告げを聞いたところ、奴らはまた来るらしい。だから、君たちに将軍の護衛を頼みた いのだ』」 カナート「なるほど、わかりました。ところで、将軍はどこで刺されたんですか?」 DM「『食堂らしい。食事が出来たと呼ばれて行ってみたら、グラタンがあって、やられたらし い』」 カナート「砦の食堂にあっさり侵入されるとは!これは危険です」 ダルメ「そのグラタンを準備した人が犯人…そりゃそうですね(笑)」 カナート「砦の構造はどうなっているんだ?」 DM「そうだね、こんな感じ」 ![]() ダルメ「食堂が真ん中なんですね」 DM「そりゃ、戦っていて、腹が減ったら、すぐに食事が取れないと駄目だからね」 ダルメ「さすがこの国(笑)!」 クロト「普通は救護室とか造るんだけどさぁ…」 カナート「総統、将軍に会えますか?」 DM「『ああ、今は治療のために、こっちに帰っている』と総統は言うよ」 カナート「意識はあるんですか?」 DM「『一応、私のキュアクリティカル・ウーンズをかけておいた』」 キラーク「HPも少しは回復しているわけだな」 カナート「では、将軍に会いにいきます」 DM「では、ベッドに寝ているベルンシュトルフ将軍の元に通される。『おお、君たちか』と話し掛 けてきます」 ダルメ「将軍、グラタンは美味かったですか(笑)?」 一同(笑) カナート「えらくストレートだな(笑)」 DM「『いや、それがよく覚えていないのだ』」 ダルメ「記憶がないくらいに美味だったのですか(笑)?」 DM「『それが、グラタンを見た途端、何かに引きずり込まれるような感覚に捉われて、気が付 いたら大怪我をしておった』」 カナート「これは、グラタンに細工がしてあったと見るべきですよ」 キラーク「いったい、どんな状況でグラタンが出てきたんだ?」 DM「『食事が出来たというので食堂に行ってみたら、テーブルにグラタンがあった。食堂の端 に見慣れない男が一人居て、グラタンを指差した。そこまでは覚えている』」 キラーク「それはどんな男だった?」 DM「『それが、フードを被っていたからなぁ』」 キラーク「指差した手に何か特徴とかはなかったのか?」 DM「『うむ…チラリと見えたのだが、何か、鉄の爪のようなものがあった気がしたが…』」 クロト「ちっ、敵はラカスタなんだ」 ラカスタはネコの頭を持つデミヒューマンである。好んでウォークローと呼ばれる鉄の爪を武 器として使用する。 カナート「証拠品のグラタンってのはまだあるかな?」 DM「総統がこっちに持ってきているらしいよ」 カナート「きっと、そのグラタンはマタタビグラタンだったんでしょう」 クロト「ちょっと、僕的には気になる。将軍の傷を見せてもらいたいけれど」 DM「では、将軍は背中を見せてくれる。爪の傷、ナイフで刺された傷とメチャクチャです」 クロト「この爪って…将軍の使っている爪と一緒?」 DM「いや、違うらしい。将軍も爪は持っているけれど、その時は執務室に置いてきたらしいよ」 クロト「ひょっとしたら、将軍の自作自演かと思ったけれど、そうでもないっぽいよ」 カナート「人間がウォークローを使うってことはあるかな?」 DM「ウォークローはラカスタしか使わないと思って頂戴」 クロト「…?」 ダルメ「取りあえず、現物のグラタンを見てみませんか?」 DM「グラタンを見るの?では、総統が金庫から出してきてくれるけれど」 ダルメ「き、金庫から?」 DM「貴重な品物ですから(笑)」 ダルメ「なら、早速分解してみるけれど、変わった野菜とか入っていますか?」 DM「では、全員、知恵をマイナス10してチェックしてみるのだ」 一同「(ころころ)失敗!」 DM「ありゃ、全員駄目か。なら、こっちでは取れない野菜ばかり入っているとしかわからない よ」 ダルメ「駄目ですか。しかし、こんなもの、よく砦に持ち込めたもんですな。このグラタンを、 我々が囲んでいても、特に異常は感じないわけですか?」 DM「君たちには、ちょっと不思議な臭いがするとしか分からないし、影響もない」 カナート「違うラカスタを連れてこよう」 DM「う〜ん、今のとこ、この近辺にラカスタは将軍だけっぽい」 カナート「ではグラタンを将軍の鼻先に持って行こう」 DM「では、将軍はやおら立ち上がって、目が虚ろになる(笑)」 一同「マタタビ入りグラタンだぁ!」 カナート「よし、ここは早速植物図鑑を使ってマタタビを調査だ!」 DM「植物図鑑?そんなものあるわけない(笑)」 カナート「ないのか!」 キラーク「あの総統に聞くしかなさそうだな」 DM「まあ、たしかに総統はよく知っていると思うよ」 キラーク「なら、総統に聞くか。総統、この島で、マタタビが取れるような場所はどこだ?」 DM「では、万能の総統様が答えてくれる。スコッチ砦の南の岩山を越えた所に小さなラカスタ 村がある。そこなら取れるかもしれないということだ」 カナート「その村はもはや全滅しているんじゃないか?」 ダルメ「我々が出掛けたら、村全員に襲われるかもしれないですね(苦)」 クロト「人間どもの調略で、ラカスタ村も人間に付いたのかもしれない」 カナート「しかし、ラカスタ村が近くにあるのに、ノルキスタンには将軍一人しかラカスタがいない んだな」 DM「ラカスタの人数が極端に少ないのと、その村が辺鄙な場所にあるからのようだ。岩山の 間の、摺り鉢状になった凹地にその村はあって、普通の者は訪れないらしい」 カナート「取りあえず、そこに行ってみるのがいいような気がするんだが。でも、将軍の護衛を 考えると迂闊に出掛けられないしなぁ」 キラーク「今気付いたが、将軍が不在の間、砦は誰が守っているんだ?下っぱ達か?」 DM「うん、下っぱ達です。それで、このままでは指揮に影響が出るので、出来れば明日にで も、将軍を護衛して砦に向かってもらいといというのが総統のご意見です」 キラーク「しょうがない。とっとといこう。こうしてグラタンを囲んでいる間に砦を失ったら喜劇でし かない」 DM「『うむ、頼むぞ』」 キラーク「ついては、総統。護衛のための品物を何かくれ」 DM「『いいぞ。指輪か、ポーションか、魔法の品か?それともスクロールか?ワンドか?好き な種類を言ってくれ』」 ダルメ「おおっ!今回は選べるんですか?」 DM「うん、もっとも、何が出てくるかはわかんないよ」 ダルメ「総統、適当に手掴みで持ってくるから(苦笑)」 クロト「ここはリングが一番妥当だと思うよ」 カナート「では、リーダーのクロト様がおっしゃるからリングにしましょう(笑)」 DM「リングでいいの?(ころころ)では、総統がリングを持ってくる」 カナート「どんなリング?」 DM「うん、ウォーター・ウォーキングのリング」 一同「ぐはぁ!」 カナート「新たな力を手に入れました!っ、今回何の役にも立たない〜」 (2)敵は猫? こうして、おもいきりハズレの報酬をもらって、一行は砦に向かった。首都ケガワントから砦ま では一本道で、エンカウントも起こらない。安心できる旅路故に、次のような戯言も… カナート「しかし、なぜグラタンを使った罠なんだろう?」 ダルメ「おおかたDMがシナリオ書いている時にグラタンでも食っていたんでしょう(笑)」 実は微妙に違うのだが、今はそのナゾを明かすべきではない。そうしているうちに一行はベ ルンシュトルフ将軍を護衛してスコッチ砦に辿り着いた。 DM「はい、砦に着きました」 ダルメ「将軍はどうしますか?司令室に安置します?」 DM「安置って…死体みたいな。将軍は軍の指揮があるから、あまりじっとしているわけにはい かないよ」 キラーク「そこを、我々が護衛せねばならんというわけか」 DM「そうそう、ここまで来て、君たちは将軍と一緒に司令室に入った。すると、司令室の机の 上になにやら置いてあるのを目撃する」 ダルメ「まさか、グラタンですか?」 DM「いや、紙切れですな」 カナート「共通語で書いてあるのかな?」 DM「うん、共通語です。こう書いてあります。『ベルンシュトルフ将軍の命は必ず貰い受ける。b yグラタン兄弟』」 一同「なぁぁなぅぅぅ(大爆笑)」 カナート「それでグラタンなのか(笑)!」 ダルメ「なんかすこく腹が立つんですけど!なんですか、グラタン兄弟って!」 キラーク「しかも、兄弟ってことは二人組だな」 カナート「二人組でよかったかもしらん。グラタントリオだったら我々は勝てないかもしれんよ (←なんで?)」 DM「では、君たちが口々に言い合うと、ベルンシュトルフさんが血相を変えて『な、なぜ、グラタ ン兄弟が私をねらうのだ…』と顔を引きつられる」 一同「なにぃぃぃ!グラタン兄弟は有名人かぁぁ!」 クロト「将軍、さあ、教えて!なによ、いったい、そのグラタン兄弟ってのは!」 将軍が語るところによれば、グラタン兄弟は、この島のどこかにあるラカスタ村のリーダー で、暗殺の名人として知られる凄腕だという。 ダルメ「それは手強い…しかし、なんで奴らはグラタン兄弟と呼ばれているんですか?」 DM「ああ、それは、名字がグラタンだからだそうだ」 ダルメ「…そんなラカスタ村にはとっとと滅んで欲しいんですけど…」 DM「将軍がもう少し補足してくれる。グラタン兄弟の兄はワイルドと言って、これがファイター。 弟がヘルムートといってシーフ。弟が鍵を開けて兄を誘い込み、敵を殺すという戦法を得意と するそうだ」 キラーク「では、食堂にいた奴は兄の方だな」 カナート「しかし、不思議だな。例のグラタンがマタタビグラタンだとしたら、どうしてグラタン兄弟 は自分の持っているグラタンにやられないのかな?」 クロト「マタタビに耐性があるラカスタかもしれないよ」 ダルメ「私としては、少し、砦の人たちに色々と聞いてみたいところですが、いいですか?」 慎重策に出たダルメの案が採用され、グラタンが出現した当時のことを色々と聞き回った。 当時、食事当番に当たっていたホブゴブリンの話では、当日、ゴミ捨て場の方から、いつもと変 わった臭いがしたという。 ダルメ「なんなんでしょう?まあ、ともかくここは将軍を守らないと」 カナート「将軍、グラタン兄弟に狙われるような心当たりはあります?」 DM「『いや、まったくない。だから信じられんのだ』」 カナート「ここは一つ、そのラカスタ村まで行ってみた方がいいんじゃないか?」 クロト「じゃあ、将軍を守るのはどうする?」 カナート「どこかに隠すってのはどうよ?」 ダルメ「ゴミ捨て場の中に埋めておくってのはどうですか?」 カナート「これ!一応、我々の将軍だよ。インビジビリティの呪文で将軍を消してしまうのはどう かな」 クロト「それだと、別な意味で皆が困ると思うけど(苦笑)。後でも困ると思うよ。どこに居るかわ かんなくなって、呪文を解除できなくなる。ここはもう、将軍を連れていくのでよくない?」 ダルメ「マタタビの村に?」 クロト「仕方ないよ。様子を見ると、人間の軍も今の所は攻めてきていないし。今恐いのは人間 より、グラタン兄弟の方だと思う」 カナート「そうしようか。それしかないっぽい。将軍、しばし辛い旅ですが、堪えてください!」 DM「ではベルンシュトルフさんは『わかった、君たちに従おう』と納得する」 カナート「司令室のベッドに罠をしかけておくぞ。奴らの裏をかくんだ!」 (3)猫の村に行くのこと 一行はベルンシュトルフさんを連れてラカスタ村に迎うことになった。ラカスタ村の場所とおぼ しき場所は、砦の南の岩山。徒歩で丸々一日。 DM「では、出発です」 一同「おう〜!」 DM「ちなみに、ここは山岳地帯ですから、d6で4、5、6でエンカウントします」 一同「げ〜!」 DM「(ころころ)はい、出た〜」 カナート「なんだ、なんだ(ころころ)、ぉっ、知力チェック成功!」 DM「では、フロスト・ジャイアントが一体出た」 カナート「全力で回避!」 クロト「いや…ちょっと待って、それは…う〜ん…」 DM「おっ、今、戦うか、戦わないか迷っているな(笑)」 クロト「だって、こいつ金持ちだもん(笑)」 クロトのプレイヤーはD&Dマスターのベテランである。どのモンスターがどのくらい宝を持っ ているかまで覚えている。フロスト・ジャイアンはたしかに強敵である。しかし、その分実入りも 果てしなく大きい。戦って、財宝を手に入れた方が今後のためになると踏んだのである。 クロト「みんな!戦うだけ戦おう!」 カナート「ニューリーダーがそういうなら、私も従う(笑)」 クロト「ドワーフ、前頼むよ」 キラーク「おう!って、私かぁ!」 結局、欲の皮の突っ張った彼らは、クロトの甘言に踊らされ、フロスト・ジャイアントに突っ込 んだ。こいつは冷気の魔法を無効にする。もっとも、カナートは未だ3lvの呪文を使えないが。 そして、フロスト・ジャイアントはさすがに強かった。ダメージは4d6と超凶悪である。前線に 立ったキラークがあっというまにボコボコになり、クロトが代りに前線に出る。 クロト「カモン!こっちはLサイズの敵にACマイナス2だ!」 DM「(ころころ)20!」 クロト「そんなの当たるよ!」 DMの出目もやけによく、クロトとあっという間にボコボコになる。ダルメが後からチマチマとス リングを当て、地道に援護をしているうちに、ようやくジャイアントのhpも底が尽きてきた。 カナート「ここはエルフ流剣術を見せる!(ころころ)命中!ダメージ4点!」 DM「では、ピッタリで死んだ」 一同「おお〜!」 DM「経験点は1900点」 一同「なにぃ!」 DM「そして…うわっ!こいつ、アホみたいに宝持ってんな!」 クロト「そりゃね。だから僕は自分がDMやるときにはジャイアント出さないの(笑)」 全部で7000GPを獲得して、日も暮れる。野営をするも、その晩は何も出現せずに朝にな る。 DM「では、何も出ずに朝になった」 一同「おお〜!」 カナート「と、いうわけで我々は村についたわけだ」 DM「何を言う!まだエンカウントチェックはあるよ」 カナート「ちぇっ。聞き流してもらえなかった」 DM「そうはいくか(ころころ)!。おっ、モンスター出現!」 一同「うえ〜」 DM「いや、こういうこともあるよね(笑)。(ころころ)おや、ドワーフが出た」 このキャンペーンだと、デミヒューマンが出た場合は往々にして突発的NPCとなってしまう。こ ういう時に対応を考えるのはDMとしては辛くて楽しい(笑)。 カナート「キラーク君、話を聞いてあげなさい」 キラーク「おい、お前。こんなところをウロウロしていたら危険だぞ」 DM「『いや、道に迷ってしまって…』」 キラーク「こいつはなにものだ?」 DM「うん、彼はスコッチ砦の一員なんだけれど、どうも道に迷ってしまったらしい」 クロト「なら、彼は将軍のことも知っているんだ」 DM「そりゃあ、ノルキスタンでは有名人ですから」 ダルメ「それはそうと、この先に村かなんかありませんでした?」 DM「『ああ、摺り鉢のような谷の底に村があった』」 ダルメ「なぜそこに助けを求めなかったのですか?」 DM「『あそこはラカスタ村だから。外部と交渉を好まない連中だし』」 カナート「う〜ん、このままこのドワーフ君を砦に返すのも気の毒な気がする。途中でモンスター に遭ってやられたらいけない」 キラーク「いっそ、連れていくか?」 カナート「そうしよう。ドワーフ君。我々と一緒に行こう」 DM「『え、いいんですか?』」 カナート「いい道案内だから(笑)。皆、いいですね?」 カナートの発言に誰も依存はなかった。ドワーフの道案内によって彼らはラカスタ村に迎う。 DM「では、ドワーフが道案内をしてくれる」 カナート「彼には先頭を歩かせよう。エンカウントに備えるのさ(笑)」 ダルメ「さすがですね(笑)」 カナート「このドワーフ君はカウント君と呼ぼう(笑)」 こうして、なぜか命名されたカウント君によってラカスタ村に辿り着いた。 (4)臭いの底の村 岩場の真ん中があり地獄のように摺り鉢になっていて、その中に砂が溜まっている。そして、 その底にラカスタの住居が十軒ほどあるのが見えてきた。 クロト「ちょっと待って!DM!ここまで来たら、ひょっとして、何か臭ってくる?」 DM「おっ、そうだね。たしかに、変な臭いが漂っているよ」 ダルメ「グラタンと似た臭いですか?」 DM「うん、似ています。将軍がなんかフラフラしているけれど(笑)」 ダルメ「あれ、将軍?」 DM「将軍は倒れて寝てしまいました」 カナート「カウント君に将軍を背負ってもらおう」 DM「では彼は『おお、将軍を背負えるなんて名誉だ』(笑)」 キラーク「カウント君がオンブ君に変わったな(笑)」 カナート「なんてことを言うんだキラーク(笑)。彼は仲間だよ(笑)」 クロト「将軍がこんな調子だと、村の中も知れたもんだと思うけど。やっぱり、村人とか倒れてい る?」 DM「『うん、砂地の上に何匹かラカスタ達が倒れているよ』」 クロト「そこまで行ってみたいけれど、すり鉢の底の下に降りられる?」 DM「うん、それはできる。昇降用の階段が設置してあるからね」 クロト「なら、降りる。降りて揺すってみるけれど、どうかな?」 DM「全然起きないね」 キラーク「臭いはこの村全体に充満しているのか?」 DM「ああ、村全体が臭いに包まれています」 カナート「ここはダルメを先頭に、臭いの強い方向に進もう」 ダルメ「クンクンと嗅いでみますが」 DM「では、敏捷でチェックしてみて」 ダルメ「(ころころ)全然わかりませんです(苦笑)」 カナート「仕方ない。村の一人を連れて、摺り鉢の上の、風通しのよい所に運ぼう」 DM「では、しばらくするとそのラカスタ君は目を覚ます」 ダルメ「もしもし、いったい、何があったんですか?」 DM「では、彼は『き、黄色のローブを着た魔術師が村にやってきて…』と語る」 ダルメ「またですか!」 カナート「カレーが好きそうな魔術師だ(笑)」 キラーク「その魔術師がどうしたんだ?」 DM「うん、この村の一角に洞窟があって、そこには水が湧くのでジャガイモを栽培しているそう だ。その洞窟に魔術師が、グラタン兄弟と一緒になって入っていったらしいんだが、それから村 に変な臭いが広まったらしい」 カナート「マタタビとかは栽培してないかい?」 DM「マタタビは昔はつくっていたけれど、今は作ってないらしいよ」 カナート「ラカスタの彼に聞くけれど、最後に覚えている日はケガワ暦で何時?」 DM「(なんだ、ケガワ暦って)うん、今の日付より五日くらい前だね」 ダルメ「この人、よく生きていましたね」 DM「砂漠の民だから多少は飢えと渇きに耐性があるの」 ダルメ「しかし、この村をなんとかしないといけませんね。新鮮な空気を村に送るとかできない んですか?」 DM「そうだね。ラカスタによると、ジャガイモ栽培の洞窟が実は通気孔になっている。普段は 岩で塞いであるけれど、岩を取り除けると風が通るらしいよ」 カナート「じゃあ、ラカスタの彼にお願いします。我々は通気孔を開けてきますから、我々の将 軍とドワーフ君を見ておいてください」 DM「『ああ、それはかまわんが』」 キラーク「ここに将軍を置いておいて大丈夫か?」 ダルメ「ドワーフ君がきっと、将軍のミラー・イメージになってくれますよ」 一同「(爆笑)」 ダルメ「実態のあるミラー・イメージですが(笑)」 超非人道的(とはいっても、彼らはヒトデナシだが)な彼らは、ドワーフを将軍の盾にして、とっ とと村の洞窟に降りていった。彼らはほんの軽い気持ちで将軍達を置き去りにしたであろう。し いかし、実はこれが後で痛い目を見ることとなる。 (5)黄色い魔術師の登場 DM「では、洞窟に入りました」 クロト「まずは、ヒアノイズをしてみる!」 DM「(ころころ、成功)では、左から音がする」 クロト「音のしない方に行こう!」 カナート「消極的だな〜」 ダルメ「リーダーがそういうから行きましょう(笑)。あぶないものには近付かないのです」 DM「では、しばらく行くと、ジャガイモ畑が広がっている。そこは小さなわき水の畔。岩の割れ 目から太陽の光がちょうどよく差し込んでいるよ」 カナート「通風口はどこだ?は!しまった、さっきのラカスタに聞いておくべきだった!」 ダルメ「もっと奥なんじゃないですか?」 DM「わき水の奥の方にはまだ道が続いているけれど」 カナート「先に行けるってわけか」 クロト「ウォーター・ウォーキングの指輪を使ったら?」 キラーク「いや、お薦めできん。水の上を歩いていて、下からパクリとやられるかもしらん」 クロト「なら、普通に行くよ」 DM「では、先に進むと、少し広がった空間に出ました。通風口みたいな穴があって、そこを大 きな岩が塞いでいます」 ダルメ「あれを開ければクリアなんですね(笑)」 DM「ところが、すんなりはいかない(笑)。その岩の前には机があって、そこに一人のネコがい ます。彼は机の上にある地図に、何やら印を付けています」 カナート「こいつ、正気?」 DM「いや、なんかちょっと目がイっている感じです(笑)。そして君たちを見付けると、彼はウォ ークローをチャキッとはめて『殺ス!』と」 一同「なにぃ〜!」 クロト「前口上ないんだ!」 カナート「こっちも、ミラー・イメージ!」 ダルメ「ウォークローがあるってことはグラタン兄の方ですね。どこかに弟シーフが潜んでいる に違いない!罠発見10%!」 DM「(ころころ、失敗)わからない」 ダルメ「ごめんなさい!わかりませんです!」 クロト「ヒアノイズする!こっちは40%!」 DM「(ころころ、成功)では、天井から物音がする」 クロト「みんな、天井を見るんだ!」 天井を見ると、そこにはネコが貼りついていた。こっちも目がちょっとイっている。問答無用で 始まる戦闘。グラタン兄弟との戦いが始まった。 ダルメ「ブレス!」 カナート「マジックミサイル!シーフを落とす!(ころころ)5点!」 DM「では、ダメージを食らったが、彼は落ちてこない」 カナート「なに〜!落ちてこんとは!」 妙に目論みが外れたパーティー。この後、グラタン兄貴が突っ込んで来る。ちなみに、グラタ ン兄弟の能力値は以下の通り。 ワイルド・グラタン(7LVラカスタ戦士) 筋力:11 知力:8 知恵:10 敏捷:18 体質:13 魅力:9 HP:40 AC:4 ヘルムート・グラタン(7LVラカスタ盗賊) 筋力:9 知力:12 知恵:7 敏捷:18 体質:16 魅力:12 HP:27 AC:4 DM「(ころころ)おっ、三回攻撃全て命中!全部で10点!」 クロト「カモン!キュアライトウーンズ(汗)!」 ダルメ「はいはいはい!私の愛を受け取ってください」 意外と攻撃力のあるグラタン兄貴。しかし、さすがに一対四では勝ち目はない。そして、なぜ かグラタン弟は動かない。 キラーク「なぜ、奴は動かない?」 DM「いや、彼から何か落ちてくるよ」 ダルメ「よだれとか?(笑)」 カナート「それはある意味凄い精神攻撃だ(笑)」 DM「いや、コインなんだけれどね(笑)。それが、洞窟の地面に落ちて、チャリーンといい音を 響かせるよ」 クロト「しまった!これは合図かも。例の魔術師を呼ばれたかもしれない」 クロトの予想はドンピシャだった。この後、近くの岩陰から、黄色のローブを着た魔術師の姿 がチラリと覗く。 DM「では、お待ちかねの魔法が飛んできます」 カナート「待ってねぇ〜」 DM「岩陰から、チラリと黄色のローブが覗き、範囲の人たちに『ファイア・ボール!』17点のダ メージ」 カナート「あちゃちゃちゃ〜」 キラーク「ぐっ、魔術師もなんとかしないといかんな」 前の戦士、後の魔術師に挟まれ、一行は大ピンチとなった。 クロト「全力移動で魔術師に向かう!僕がやるしかない!」 ダルメ「とっておきの『ホールド・パーソン!』」 DM「げっ…(しまった…効くんだ…)…(ころころ、失敗)はい、グラタン兄貴は倒れた。弟は(こ ろころ)よ〜し、成功」 カナート「よし、グラタン兄貴をボコすぞ!」 DM「く、くく…仕方ない!ここは一か八かだ!グラタン弟が天井からジャンプして、クロト向かっ て飛び蹴り(ころころ)…あ…外れた」 キラーク「こいつ、バカだな(笑)」 DM「(違う。魔術師を逃がすためなんだ)」 カナート「よし、叩け叩け!」 こうして、グラタン弟も取り押さえた一行。しかし、グラタン弟捨身の戦法によって魔術師を取 り逃がすという事態に陥った。 カナート「グラタン兄弟をスッ裸にして縛る!」 クロト「しかし、魔術師に逃げられたね。またやってきたら、やっかいだな」 カナート「ドラマ的にはこれがいい展開なんだろうけれどな」 DM「(いや、捕まえてもらってもよかったんだけど。オープンダイスでインチキ不可だし)」 カナート「まあ、すぐにまたやってくるさ。取りあえず、グラタン兄弟の様子を見てみよう。魔法と かで操られている?」 DM「知力チェックどうぞ」 カナート「(ころころ)わかりません!私にはこいつらは狂っているとしか思えません!」 ダルメ「我々の総統と一緒ですな(笑)」 クロト「おいおい、あんなんでもオヤジだよ(笑)。まあ、グラタン兄弟の目を見てみるけれど、将 軍がマタタビにやられた時と同じような感じかな?」 DM「うん、その通りだね」 クロト「じゃあ、通風口を開ければ治るよ。みんな、岩を動かそう!」 皆で岩を動かすと、風が村の中へ吹き付けて来る。村に充満していたマタタビの香りは薄れ てくる。それに伴ってグラタン兄弟も正気に戻り始める。 (6)実は猫魔術師 DM「では、グラタン兄弟の目が正気に戻り始めた。そして彼らは自分の姿を見ると『な、なん でオレたちは裸で縛られているんだぁ』と(笑)」 カナート「しかも恥ずかしい縛り方だ(笑)」 DM「そ、そうなの(笑)」 ダルメ「取りあえず事情を話してくださいよ。こっちも経緯を話します」 カナート「あなたがたは暗殺の犯人としての嫌疑がかかっていますよ」 DM「『な、なんだ、それは!』」 キラーク「罪を軽くするためには、全てをしゃべった方が得策だぞ」 DM「ではグラタン兄貴が『ちくしょう!みんな兄貴が悪いんだ!』と言う」 カナート「兄貴が、兄貴が悪いというの?何か変だぞ?」 DM「いや、違う。実はグラタン兄弟は三人兄弟で、彼らの上にもう一人兄貴がいるらしいの だ」 一同「なにぃ!」 DM「グラタン兄弟の真ん中がワイルドといって戦士。一番下の弟がヘルムートといってシーフ なのは知っているよね。一番上の兄貴にトーマスというのがいて、これが出来が悪い故に勘当 されたらしい」 ダルメ「その兄貴が、何かしたわけですか?」 DM「『先週兄貴がひょっこり帰ってきて、「昔作っていたマタタビはどこにしまってある?」と聞 いてきた。教えてやったら、村がマタタビの臭いまみれになってしまった。それから後はオレた ちの記憶はない』と言うけれど」 ダルメ「君たちはその兄貴におもいきり操られたんですよ」 キラーク「ところで、その兄貴の職業はなんだった?」 DM「『黄色いローブを着ていたから、魔術師なんじゃないか?』」 カナート「なにぃ!やはり、そうか(笑)しかし、ラカスタってのは何にでもなれるんだな」 DM「一番人間に近くて、なんにでもなれる種族ですからね」 カナート「…どうしようか?」 クロト「取りあえず、ボロボロになっちゃったから、一度村に引き上げよう」 カナート「マタタビがまだ残っているかも確認しておこう」 DM「マタタビは全部トーマスが撒き散らしたから、もう残っていないらしいよ」 キラーク「そういや、さっきグラタン兄が地図に印をつけていたってのはなんだったんだ?」 調べて見ると、地図はスコッチ砦のもので、ゴミ捨て場に印が付けてあった。どうも、ここから 砦に忍び込むらしい。だから、砦のホブゴブリンは、襲撃の当日、ゴミ捨て場から異臭がしたと 言っていたのである。ちなみに、潜伏の仕方は、崖の上からゴミの中にジャンプして飛び込む、 そのまま潜って機会を待つという物凄い方法である。 キラーク「ゴミの中に潜んで、襲撃するという方法か?」 DM「そうだね」 キラーク「捨身というか、ある意味感心するが…」 カナート「では、この捨身の兄弟を連れて村に戻りましょう。リーダー、説得を頼みます」 クロト「そういうのは、僕がやらん方がいいと思うんだけどさ…」 しかし説得はリーダーの役目であった(笑)。ラカスタ村に帰った一行は、これまでの事情を 村人に話す。半ば恫喝的に、村人たちの弱みに付け込んでここをノルキスタンの支配下に置 こうとする一行。ほとんど帝国主義時代の植民地総督と変わりがない。もっとも、それをモチー フにしてこのキャンペーンは組んでいるんだけれど(笑)。 カナート「ここまで我々に酷いことをしたからには、この村としては全面的に協力してもらいたい ですな」 DM「あのね、そうやっているのはいいけれど、ボチボチと、崖の上で大惨事が起こっている よ」 カナート「崖の上?大惨事?」 DM「うん。村を囲んでいる崖の上」 ダルメ「岩でも降ってくるんですか(汗)」 DM「いや、違う。悲鳴が聞こえる」 カナート「あ〜しまった!将軍を忘れていた!」 (7)ドワーフ君の活躍 DM「崖の上を見上げると、将軍が膝をついていて、その前に例の、黄色いローブの魔術師が 立っているのが見えます」 カナート「あそこに行くまで将軍が生きてるか?」 DM「さあね。もう、ここまできたら、運を天任せしかないね。全力で移動したら、一ラウンドで辿 り着けるかもしれないけれど、将軍の残りHPと、魔術師トーマスの攻撃力勝負になるよ」 クロト「だ、大丈夫!奴は今日ファイア・ボールを使ってしまったから、さしたる呪文は残ってい ないはず!(←鋭い)」 カナート「それに、忠実なカウント君が将軍のミラー・イメージとなってくれるに違いない」 ダルメ「イメージ君、頑張るんだ!今我々が駆け付けます!」 DM「(唖然)お前等、酷いよ…」
しかし、あのドワーフがいなかったら、たしかに将軍の命はヤバかったかもしれない。なにし ろこの時点でベルンシュトルフ将軍のHPは14しか残っていなかったのである。しかも、戦える ような状態ではなかった。 DM「では、イニシアチブだ!将軍は生き残れるか?」 クロト「大丈夫!ふんが(ころころ)!勝った!」 キラーク「よし、全力で移動だ!」 こうして、最悪のケースでの戦闘が始まった。ちなみに、この時点での、彼らのデータは以下 の通り。 トーマス・グラタン(5LVラカスタ魔術師) 別名「猫のトーマス」 筋力:9 知力:16 知恵:12 敏捷:16 体質:10 魅力:5 HP:15 AC:7 クリスティアン・ベルンシュトルフ(8LVラカスタ戦士) 筋力:17 知力:13 知恵:8 敏捷:16 体質:15 魅力:11 HP:14/47 AC:5 ドワーフ『カウント君・オンブ君・イメージ君』 HP:6 DM「では、こっちの番だ。トーマスが杖を振り上げ『スリープ!』と唱える。すると、将軍の前に 立ちふさがっていたドワーフがパタリと倒れる」 キラーク「イメージ君は所詮1LVか!(←そりゃそうだ)」 カナート「いいんだ、これで1ラウンドは稼いだから」 DM「さて、次のラウンド。(ころころ)2!」 クロト「よしっ!(ころころ)…1」 DM「さて、こっちの番です。ではトーマスは将軍に向かってチャーム・パーソン!」 ダルメ「えええ!」 DM「さあ、将軍が君たちに襲いかかるぞ(笑)」 しかし、ベルンシュトルフ将軍はこの呪文に抵抗した。 ダルメ「さすが将軍!」 カナート「さすが我々の将軍!そんなセコい作戦にはひっかからないんだよ!」 セコいって言うな(笑)。所詮魔術師単体ではこの程度しかできない。それにトーマスはファイ ア・ボールを使ってしまったから、もうさして呪文は残っていないのだ。 キラーク「これも全部スリープ君のおかげだ」 DM「どんどんドワーフの名前が変わっていくなぁ…」 そして、一行は一気にトーマスに接近してタコ殴りにした。こうしてしまうと魔術師は実に弱 い。キラークの一撃がサクッと当たり、トーマスは「ニュースロイトに栄光あれ!」と叫んであっさ り駆逐されたのであった。 カナート「さて、どうする?」 ダルメ「三人とも全て砦に連行するんですか」 キラーク「それはそうだ」 ダルメ「でも、グラタン兄弟は踊らされていたみたいですけれど」 DM「うん、村人も言うよ。グラタン兄弟はこの村に必要な人間だし、彼らは操られただけだか ら、連れていくのは止めて欲しいと」 キラーク「しかし、我々が今回の件で被害を受けたのは事実。グラタン兄弟を連れていかない かわりに、何か見返りをいただきたいが」 DM「(被害を受けたのは君たちパーティーじゃないからね)それは、君たちの上層部と我々の 間の交渉になると思うが、と村人は言う」 カナート「ここは、将軍に任せた方がよくないですか?あまり強気でやって、変なことになっても 困ると思うけど」 DM「将軍も、『私に任せてくれれば、責任もって交渉する』と言ってくれる」 カナート「ここは将軍に任せましょうよ」 カナートの意見が通り、今後の交渉は全て将軍に一任されることになった。キラークはなんと か自分達のパーティーに有利に交渉しようとしたみたいだが、いつもそうことがうまく行くとは限 らないのだよ。実際、彼らが力付くでグラタン兄弟を連れていくなら、2LVラカスタ30匹と戦闘 をしてもらうつもりだった。 カナート「じゃあ、将軍に後はお任せします。それはそうと、ちょっとグラタン君達に聞きたいこと があるんだけれど」 DM「『なんだい?』」 カナート「君たちがマタタビ入りグラタンを作ったことはわかるけれど、ホワスイトソースの材料 はどこから手に入れたんだ?」 DM「『聞きたい?』」 カナート「とても聞きたい」 DM「『あれは、ジャイアント・リーチの体液だよ』」 一同「おげぇ!」 クロト「よかった!食わなくて!」 こうして、とんでもない事実も発覚しつつ、一応円満に全ては解決した。魔術師トーマスを連 行して彼らはケガワントに戻る。帰り道は別に敵に遭遇することもなく、無事に帰り着くことがで きた。途中でダルメが将軍に治療をしつつ、彼は総統の前に伺候する。 (8)そして、なぜか完璧に DM「『どうだったかね、首尾は』」 カナート「なぜか、全てうまくいきました」 ダルメ「ラカスタ村との交渉を将軍がやってくれるそうです。ただ、なぜグラタンが凶器に使わ れたかはわかりませんでしたが」 DM「ああ、それはね。猫のトーマスがそうしろって言ったからなんだよね。名前がグラタンだか ら、凶器もグラタンにした方が面白かろうって」 ダルメ「DMがグラタンを食いたかったからじゃないんですね(笑)」 DM「違うよ。実は、グラタンの名前は、戦闘機を捩って付けたの」 ダルメ「へ?」 DM「グラマン社っていう戦闘機メーカーあるでしょ。そして、三兄弟の名前は全部戦闘機だ (笑)ま、普通はわかんないよね。」 カナート「トム・キャット、ワイルド・キャット!ヘル・キャットか!」 DM「そういうことです(笑)」 とまあ、DM的にオタクなネタばらしをしつつ、一行には報酬が下る。経験値か、魔法のアイ テムかのどちらかを択ぶといういつものギャンブルパターン。今回は見事にカナートがサバイ バルリング(食べなくても生きていける魔法の指輪)をゲット。しかしそれ意外はしょうもないアイ テムばかり頻出する。まあ、ギャンブルなんてそんなもんなんですが(笑)。 ダルメ「メイス+5なんてもらったら、やはり前に出て戦わないといけないんでしょうか」 DM「(ころころ)おっ、メイスが出ました(笑)」 ダルメ「持ってみますが、どんな感じですか?」 DM「うん、メイス+2(笑)」 ダルメ「び、微妙!」 キラーク「いいから前に出ろ」 こんな一幕もありつつ、今回の冒険も無事に終わる。 カナート「せっかく、サバイバルリングを手に入れたんだ。持っていた食料を村の広場で売り捌 こう」 クロト「どうせならボク達に頂戴よ」 カナート「それもそうだね。じゃあ、あげるよ」 DM「その指輪のおかげて、君は181日は飲まず食わずで大丈夫だ」 カナート「まったく、とんでもないものを手にいれたよ」 DM「そして、今後はラカスタ村との交渉次第で、ジャガイモを供給してもらえることにもなりそう です」 ダルメ「ダイズに米にジャガイモ…野菜ばかり生活ですね(笑)」 DM「そして、君たちの人間との戦いはまだまだ続きます。では、続きは次回にね」 (終) |