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(1)総統の私的なお願い DM「では、前回と同じメンツで引き続いてやりましょう」 ダルメ「ふふ、今、私はたいへんなことに気が付きました」 DM「何?」 ダルメ「なんと、前回の冒険で6LVになった人がいます!」 キラーク「ほう、それは誰のことやら(汗)」 カナート「6LVと言えば立派な戦力ですよ。私のような4LVとは格が違いますな」 キラーク「実際は4LVにも適わないドワーフなんだが」 クロト「そういうことをHP40にもなって言っては駄目だよ。あ、そうそう、カナート、今回はリーダ ー変わって」 カナート「いいとも。私的にもリーダー経験点が欲しいから」 クロト「それに、僕がリーダーやっていると、交渉がことごとく失敗する…(←魅力が7しかな い)」 今回のキャンペーンではリーダーはかなりのキーパーソンである。戦闘の先攻後攻を決める 係でもあり、NPCとの交渉を担当することにもなる。大役である分、もらえる経験点を2%増し にしておいた。。カナートはその増加分を狙っているのである。 カナート「ではリーダーを務めさせてもらうよ」 ダルメ「そして、我々はケガワントにいるわけですね」 カナート「総統に出会わないように生活しよう(笑)」 ダルメ「以前覚えた酒でも作りますか」 カナート「二週間くらいはゴロゴロできるかな?だったら魔法を覚えたい」 DM「どうぞ。新しい魔法を習得してください。そして、そうやっていると、ある日総統が呼び掛け る。『ちょっと来てくれ。新たな打ち合せに入る』」 カナート「物陰に隠れます」 DM「『いや、カクレンボはいいいから、来てくれ』」 カナート「うわぁ!隠れたいのに!」 キラーク「私は前回のカウント君と入れ替わる。ドワーフだから似たようなもんだ」 DM「いや、無理だって(笑)彼は1LVだし」 クロト「皆、あきらめて従おうよ(笑)」 ダルメ「私は酒を発酵させる大事な役目があるのに…仕方がない、カウント君。私の代りにお 酒を見ておいてください」 カナート「ジッと見ているウチに腐ったら大笑いだな(笑)」 ダルメ「まあ、その時は彼が罰として神の御元に近付くだけです(笑)」 カナート「おお、恐い恐い。ところで総統、今度の依頼はどれくらい恐いですか?」 DM「『いや、たいしたことじゃないから安心してくれ』」 カナート「う〜ん、まったく信用なりません(笑)」 DM「『では、取りあえず話を聞いてくれ』」 ダルメ「たはは…こうして結局巻き込まれていくんですね」 DM「『スコッチ砦の西側にはトラキア川という大河がある。ここには以前橋がかかっていた。し かし、今はない。人間たちが川の向こうに退却する時に、橋を落としていったからだ』」 一同「へ〜」 クロト「それで、その橋がどうかしたのよ、オヤジ?」 DM「『いや、実は橋のことはたいして関係がない』」 クロト「おい!だからこのオヤジは…(ブツブツ)」 ダルメ「話を詳しく聞きましょう(苦笑)」 DM「『橋のあった場所の北の方に森がある。その森にはフェアリーの村があるんだ。そこの族 長から相談が来た』」 ダルメ「この総統に相談を持ちかけるとはよほど血迷っ…いやいや、切羽詰まっているんでし ょう(笑)」 キラーク「狂気の神に頼るくらいだからな」 ダルメ「それで、どのように困っているのですか?」 DM「雨が降ると、増水して困るらしい。それで、占い師にお告げを立てたところ、族長の娘を 犠牲に捧げればよいと出たそうだ」 カナート「またお告げか!我々、お告げに振り回されっぱなしだ!」 ダルメ「総統、つまり、我々にその村まで行ってなんとかしてこいというわけですか?」 DM「『うむ、ワシが独自に狂気の神にお伺いを立ててみると、娘は助かると出た!このお告げ を君たちが真実のものにするのだ!』」 クロト「ひでぇ!オヤジ!そんなんでボクたちをコキ使うなんて!」 ダルメ「だんだんこの総統が胡散臭くなってきました…」 カナート「し、しかし総統の命令には逆らえない…」 DM「『何を言うんだ。最近君たちが苦戦続きだったから、まだしも楽な部署に回そうとしている だけだよ。本来なら橋の架橋作業でもやってもらうところだぞ』」 一同「……」 DM「『それに、今後、トラキラ川に架橋をするとしたら、空を飛べる、フェアリーのような種族の 助けが必要だ。ここで彼らにも恩を売っておきたい』」 カナート「それが本音ですか(笑)総統、結構策士ですね」 クロト「そしてまた、ニュースロイトの魔術師が出てきそうだね」 キラーク「前回は黄色い魔術師が出てきたからな」 カナート「今度は黒か白じゃないのか?」 キラーク「そういや、ここまで何色が出たんだっけ?」 DM的にも一度整理。基本的に一シナリオに一人、ニュースロイト軍の魔術師を出していま す。ローブの色とかは後から考え付いた設定だったので、始めの二人には色を付けていませ んでした。しかし、それもちょっと寂しいので、この場を借りて、ここまで出た魔術師を再度公開 します。ついでに初めの二人に色も付けてみました。 炎のフォックス(緑色・5LV・HP10) 鬼のサンダース(白色・3LV・HP12) 水色のヘルメス(水色・3LV・HP8) 女泣かせのバッカス(赤色・3LV・HP6) 猫のトーマス(黄色・5LV・HP15) 各キャラごとのHPはきちんと設定してありました。こうしてみると、つくづくひ弱なのが魔術師 です。 DM「総統が『今までのこともあるから、今回は先に報酬を渡そう』と言ってくれるけれど」 キラーク「魔法の品をくれ」 カナート「間髪入れず答えたな。パブロフ並の脊髄反射だったぞ(笑)」 と、いうわけで、誰も迷わずに魔法の品物を要求。しかし、出たのはスクロール(魔力感知の スクロール・ただし何度も使える)とか微妙なものばかり。 (2)森へ行く DM「『さあ、準備が出来たらとっとと出発してくれ』」 ダルメ「村までの距離はどのくらいですか?」 DM「『スコッチ砦からは一日という程度だ』」 カナート「なら、一度砦に寄って、ベルンシュトルフ将軍に挨拶してこよう」 異状な総統とはこれ以上関わりたくないのか。一行はとっととケガワントを発ってスコッチ砦 に向かった。首都ケガワントとスコッチ砦の間はエンカウントがないので、易々と砦に辿り着く。 そして、普通にベルンシュトルフ将軍に面会する。 ダルメ「おお、将軍さま。お久しぶりです」 DM「『やあ、君たちか。この前は世話になったな』」 ダルメ「やはり、まともな方です(笑)」 カナート「実は我々、総統の私的な命令で、フェアリーの村に行くことになりました」 DM「『なに、砦の向こうに出るのか』」 カナート「つきましては、通行許可をお願いしたい」 DM「『それはかまわんが、気をつけていけよ』」 ダルメ「現在のところ、人間たちの様子はどうなんですか?」 DM「『うむ、トラキア川の向こうに人間の町ノース・コーストがあるが、今のところ何の動きも見 られない』」 キラーク「ところで、最近、そのトラキア川が氾濫するとか聞いたが…」 DM「『そうだ。雨が降ると、川の真ん中が波打ち、辺りが浸水する』」 カナート「河になんかが詰まっているとか?」 ダルメ「巨大な水棲生物だったら嫌ですね」 カナート「ダルメ君、たぶんその予想は合っている(笑)」 ダルメ「いやあ、では、フェアリーの森に行きましょうか」 カナート「私は久々に森に帰れる(笑)」 クロト「余計な奴が出てこないうちにさっさと行こうよ。想像すると、たいていその想像の通りに 事が運ぶんだよ。嫌な想像はしないが吉だよ」 至極もっともな意見に従い、彼らはフェアリーの森を目指した。物事はたいてい起こって欲しく ない想像の方に向かうものである。余計なことを考えないうちに、一行は森へと向かうのであっ た。 DM「では、その日が暮れる」 キラーク「飯にするぞ」 カナート「クリッとリングを回してお食事。うん、おいしい(笑)」 カナートは前回手に入れたサバイバルリングのおかげて食事がいらない。そしてその晩は幸 運にも無事に終わる。 ![]() クロト「では、森までレッツラ・ゴー!(←やけに元気がいい)」 DM「(ころころ)では、何も出会わずにフェアリーの村に着いた」 クロト「よし!バッチリだ!」 キラーク「いや…しまった…考えたら、総統から一筆もらってくるべきだったかもしれん…いまさ らだが」 ダルメ「向こうから頼んできたんだから、もう話は伝わっているんじゃないですか?」 DM「とか言っていると、君たちの回りに、背丈はクロトくらい。形は小さいエルフっぽいけれど、 背中に羽を生やした人たちが群がってくる」 カナート「どうも、ケガワントから来ました」 DM「『おお、さすがはレザー総統!早速人員を出してくれるとは!』」 クロト「みんな、このくらい素直な人たちなら世の中平和なんだけれどね(笑)」 カナート「その代り発展もしないと思うけれど(笑)。まあ、ともかく、族長のところに案内してもら おう」 DM「では、サイズ的にフェアリーの家の中には入れないので、広場に皆が集められる」 カナート「詳しく状況をお聞かせください」 DM「では族長が『私が族長のロアルドです。今回はとんでもない予言がうちの村に下りまして …』と」 カナート「その予言はあなたが占ったんですか?」 DM「『いえ、違います。トラキア川のほとりに、黒いローブを着た占い師が住んでいます。その 占い師がそう言うのです』」 一同「出た!ニュースロイト軍の仕業だ!」 クロト「しかも今度は黒か!」 ダルメ「しかし、この村の娘さんを犠牲に出して、なんの得があるんでしょうね?今回の目的は なんなんでしょうか?ロアルドさん、その占い師とどのようにして知合ったんですか?」 DM「『村が水浸しになった後にはいつもやってくる。そして、そのような不吉な予言を言うので すよ』」 ダルメ「やはり、ニュースロイト軍の仕業ですな」 キラーク「まったく、セコいことばかりやるのが人間だ」 ダルメ「しかし、奴らが何を考えているのかわかりません。ロアルドさん、失礼な事を聞きます が、娘さんを犠牲に出す手順とかは知らされているのですか?」 DM「『いえ、覚悟がついたら報せろと言われています。そうすれば、儀式を執り行うと』」 キラーク「ここはクロトを女装させて身代わりにするのはどうだ?」 クロト「いくらなんでも無理だよ。僕には羽がない」 キラーク「羽をもがれた存在ということにはできんか(笑)」 DM「『たしかに、雨が降ると洪水が起きて村は苦しみます。しかし、占い師のお告げをきいて 娘を犠牲にするわけにも…。そこで、ケガワントの総統のお力にすがろうと思った次第でして …』」 カナート「ロアルドさん、そうはいいますが、うちの総統のお告げだってなかなかのモノですよ」 一同(爆笑) ダルメ「お告げのために我々が毎回犠牲になっているようなものですから(笑)」 カナート「ところで、その占い師はトラキア川のほとりに住んでいると言いましたよね。雨が降る とあたりが水浸しになるのに、ですか?」 DM「『さあ…実は我々はそこに出掛けたことはないので』」 ダルメ「きっと、川の向こうからウォーター・ウォーキングの指輪かなんかで歩いてくるんですよ (笑)」 クロト「この村に、なにか貴重な品物があるというわけじゃないよね?」 DM「『こんな辺鄙な村ですから、なにもありませんよ』」 ダルメ「いったいなんなんでしょうね。その占い師はしょっちゅう来るんですか?」 DM「『雨が降った後は必ず来ますよ』」 カナート「なるほど。そうやって、雨の度にプレッシャーをかけに来るわけですな。ところで、族 長の娘に会わせて頂戴」 DM「では、娘さんに会います。娘さんはタミルさんと言って、ごく普通のフェアリーの女の子で す」 ダルメ「しかし、実はちょっと大柄で180センチあるんです(笑)」 一同(爆笑) DM「そんなわけあるか!まあ、ちょっと可愛いくらいだけれど」 ダルメ「う〜ん、何度も言いますが、相手の真意が掴めません」 キラーク「実はニュースロイト軍はフェアリーマニアで、フェアリーを収集しているとか(笑)」 ダルメ「どうも、ニュースロイト軍のやることはわからないですね。井戸の中に陣取ったり、地下 に酒場を作ったり。前回の将軍襲撃はまたマトモっぽかったですけれど」 クロト「ニュースロイト軍ってのは植民地軍らしいからね。本国の方でゴタゴタとかしてんじゃな い?」 キラーク「セコい作戦が多かったからな(笑)」 カナート「ところで、空模様を見てみるけれど、近々雨は降りそうかな?」 DM「ロアルドさんの話だと、この具合だと二、三日中には雨が降りそうだという話だよ」 カナート「雨が降る前に占い師が住んでいるという川のほとりを見ておきたいんだけれど」 キラーク「同感だ。ロアルド族長、魔術師、じゃなくて占い師とやらは(笑)、川のどこに住んでい るのですか?」 DM「ロアルドさんの話だと、川のほとりのほこらに住んでいるらしい」 キラーク「ほこら?しかも、川のほとり?彼自身も川があふれたらたいへんなことになるだろう に」 カナート「ともかく、一度、その場所に行ってみましょう。」 キラーク「水没するような場所で、ニュースロイト軍は何をやっているのだ…」 ダルメ「そこは、きっと、秘密兵器のウォーター・ウォーキングの指輪が有効活用されているん ですよ(笑)」 キラーク「さすがニュースロイト軍だな(笑)」 なにか、わけのわからない部分で納得をしつつ、一行は川のほとりへと向かった。もちろん、 その前に、村でしこたま飯をご馳走してもらった。そして朝になり、彼らは川のほとりに向かう。 (3)ほこらと五つの種族 DM「(ころころ)では、何も出ずに川のほとりに着いた」 カナート「今回、全然出ないな」 キラーク「こういう時もないと困る(苦笑)」 DM「では、川のほとりのほこらに着いた。ほこらというか、なんか、慰霊堂みたいな感じだね」 カナート「慰霊堂?こんなところには住まないよな。ほこらに人気は?」 DM「ないね」 ダルメ「誰が住んでいる気配は?」 DM「では、全員敏捷チェックしてみて」 クロト&カナート「(ころころ)成功」 DM「では、ここは死者を祀る慰霊堂で、人なんかとても住んでいないことがわかる。建物の内 部の奥にはレリーフみたいなものが取り付けられていて、下には魔法文字が見えるよ」 カナート「しまった!今日はリード・マジックがない!」 キラーク「ドワーフ的に、この建物は何年前の建造かわかるか?」 DM「そうだね。百年くらい前だよ」 カナート「落ちた橋の建設年代はどのくらい前かわかるかな?」 DM「まあ、それも百年くらい前と思ってください」 ダルメ「そうか!ここは橋の工事で死んだ人たちの慰霊堂か!」 キラーク「…ニュースロイトが犠牲を求めてきたってのは、橋の工事に人柱が必要かとも思っ たがな」 カナート「私としては、この慰霊堂で何かを封じていたのかとも思ったけど。橋の建設に邪魔な 巨大生物とかを」 ダルメ「ナマズとか(笑)」 カナート「まあ、そんなもんだよね(笑)」 クロト「慰霊堂の周囲をぐるっと回って調べてみたいけれど、何か分かる?」 DM「(ひどく抽象的だな)では、全員、知恵にマイナス10を付けてチェックしてみて」 クロト達「(ころころ)そんなの駄目!」 カナート「(ころころ)おお!成功!」 DM「あら、成功したか。では、慰霊堂ではないけれど、川の真ん中に橋梁の後が見える。そし て、その間の水面が波打っていることも分かる」 カナート「あそこに水棲生物がいる(苦笑)」 キラーク「なんなんだ、あの生物は」 クロト「あの生物が暴れるから洪水が起きるのかな?この慰霊堂って、雨が降ると水没す る?」 DM「するね。二メートルくらいの高さに泥の跡がついているよ」 カナート「う〜ん、今日は魔法の配分をミスった。また雨が降らないなら、一晩休んで魔法を覚 えなおしたい。どうせ、もう夕方だし」 キラーク「交替で、水とエンカウント両方の見張りをするか」 そしてこの場はそのまま休む。エンカウントは何も起こらずに翌朝になる。 カナート「では、とっととリード・マジックを使うのだ」 DM「はいはい。では、こう書いてある。『偉大なるヒドラを封じるために五つの種族の一人が犠 牲になりけり』とある。」 カナート「あれはヒドラか!よかった、ウォーター・ウォーキングで近付くなんていう愚策を取らな くて!」 DM「まだ全部読んでないんだけど…。魔法文字の途中にハーフリングの姿が刻んであるよ。 そして『犠牲となりてボルトここに眠る』とある」 クロト「は、ハーフリング!」 カナート「前に犠牲になったのはハーフリングだったんだ(笑)」 ダルメ「それで、フェアリーが犠牲に必要なのかな?」 カナート「その五種族については、それが何かわからないんだよね」 クロト「昔話とか、口伝で何か伝わってない?オヤジが何かくだらんウンチク垂れた時に耳にし たとか」 カナート「私も、エルフの伝承の中に知識がないか探ってみたい」 DM「じゃあ、これはとてもむつかしいよ。知力にマイナス10でチェックして」 キラーク&クロト&カナート「(ころころ)失敗!」 ダルメ「ふう、なかなかヨタ話には有益なものは見いだせないようです…(ころころ)あ!1で成 功!どうやら、ハタカーンの昔話で聞いたらしいです」 DM「では、完璧に分かるぞ。結局、建築の障害となっているようなものを封じる為には、〈障害 になっている物体と、同じ行の音の生物を犠牲にすると効果的〉らしいよ」 クロト「ヒドラ…そうか!ヒだからハヒフヘホが着く生物でいいんだ!」 カナート「エルフはセーフ!」 キラーク「ドワーフもセーフ!」 ダルメ「ハタカーン、アウト!そうか…知っているわけですね…(嘆)」 カナート「大丈夫!ヒューマンでもいける(笑)」 ダルメ「なるほど。それで、フェアリーを犠牲にしようとしていたわけなんですね」 カナート「さすがダルメだ。お前のおかげで全てわかった」 キラーク「もう、ここはその占い師を犠牲にするでいいだろう。ところで、その橋の跡には何か 特徴があるのか」 DM「そうだね。キラークはドワーフだからもう分かったことにしていいか。規則正しく礎石が八 つ並んでいるよ」 カナート「あれ?五つじゃないのか。種族が五つだったから、礎石は五つかと思ったんだけれ ど。それで、ヒドラの首を一つ一つ封印しているのなかなぁと」 クロト「ヒドラの首が五本か八本かは大きな違いだけどね(汗)」 キラーク「礎石が八つというのは数的に妥当なわけか?」 DM「そうだね。建築構造的に妥当です」 キラーク「じゃあ、新たに柱を立てる必要はないのか。しかし、どうやって犠牲を捧げるのだ?」 カナート「そこは魔術師おっと、もとい(笑)占い師君に聞いてみるのが一番だろう」 キラーク「もう少し詳しく見てみるが、ヒドラは礎石にどんな感じで押さえ付けられている?」 DM「うん、橋梁に押さえ付けられているようだ」 キラーク「なるほど…橋の重みでヒドラを押さえ付けていたってわけだな」 カナート「やっぱり、魔術師(←もう魔術師と決め付けてる)に会うしかないか」 ダルメ「冷たい雨が我々を打つまで待つしかないわけですね」 クロト「ここでグズグスしていて水没するのも嫌だ。フェアリーの村に戻ろう」 一行は村に引き上げる。途中で出たヒル・ジャイアントを軽く駆逐して(クロト「フロスト・ジャイ アントよりザコだ!」)、財宝をしこたま手にいれる。 DM「では、村に帰ってきた」 カナート「族長、少し聞きたいことがあって返ってきました」 DM「では、ロアルドさんが『どうなされましたか』と」 カナート「川岸のほこらに、ハーフリングを刻んだレリーフみたいなものがあったんですが、あ れはなんですか」 DM「『昔、川に橋をかけるために、勇敢なハーフリングが犠牲になったと聞いている』」 キラーク「そのハーフリングについてはご存じないか?名前はボルトといったらしいが」 DM「『すまぬ。なにしろ我々はこの村から離れないので、よくはしらんのだ』」 ダルメ「よくわかりませんが、きっとネジのようなハーフリングでしょう(←おい)。そして、族長は 犠牲の捧げ方もご存じない?」 DM「残念ながら知りません」 クロト「やはり、封印の仕方はわかんないか」 カナート「しかし、ニュースロイトの側は情報を握っているのか…よし、ここは一つ、我々のやり 方で派手に犠牲を捧げるか!」 クロト「ヒューマンを血祭りにする?」 カナート「娘じゃないと駄目ってわけじゃないだろう(ニヤリ)」 ダルメ「もうすぐ雨も降りそうな感じですし、占い師もやってくるでしょう。彼に聞きましょう」 カナート「雨が降ると川が溢れるのは、やはりヒドラが暴れるせいかな?」 ダルメ「おそらく。我々も、水に浸からないところに避難しませんと」 カナート「今のところ、特に急いでもいないから、少し様子を見守ろう」 キラーク「しかし、雨が降るとなぜヒドラが暴れるのだろう?雨とヒドラの因果関係がわからん。 雨が降ると腰でも痛むのか?」 カナート「そんなわけなかろう(笑)」 実はキラークの発言はある程度的を射ていたのだが、完璧に正解というわけではなかった。 あっさり聞き流されたことに、胸を撫で下ろすDM。そしてその晩は再びフェアリーの村で泊ま る。 その夜半から雨が降り始める。 (4)雨、アガル DM「では雨が降り始めた」 キラーク「前回手に入れたウォーター・ウォーキングという便利な指輪があるから溺れることは ない(笑)」 DM「水が地面に広がってきたぞ」 カナート「高台の方へと避難するぞ」 キラーク「川の方を見てみるけど、どうなっている?」 DM「ここからは川は見えないよ。ちなみに村は大騒ぎだね。フェアリー達の身長ではたいへん だ。しかも雨が降っている時は飛べないからね」 ダルメ「この洪水はどのくらいの範囲まで広がっているんですかね?」 DM「どうも、ここら一帯らしいね。話では、川向こうの人間の町ノース・コーストも水に浸かるら しい」 カナート「奴らも困って、なんとか川を鎮めようとしているんだな。やはりここはヒューマンの犠 牲で封印するしかない!」 DM「とか言っていると朝になって、水が次第に引いてきました」 まんじりとも出来ない一夜を過ごした彼らは早速行動を開始する。水が引いた後にやってくる 魔術師…おっと、占い師(笑)をトッ捕まえるために。 DM「水が引いてしばらくすると、村に占い師がやってくるよ」 カナート「おっ!」 DM「彼は族長に面会を申し出、村の広場でなにやら話しています。あ、ちなみに広場なのは、 フェアリーの家には物理的に入れないからね」 クロト「なら、話は早い。聞き耳をして様子をうかがおう」 DM「(ころころ、成功)では、ロアルドさんと占い師の会話が聞こえてくる。なんか、占い師がロ アルドさんに詰め寄っているよ。『いつまで村を水浸しのままにさせておく気なのかね?さっさと 娘を犠牲に出して水を退かせた方がよくないか?』と」 キラーク「族長、聞くのだ。どうしてうちの娘なんだ?と」 DM「はいはい(笑)。族長も言ってくれます。『なぜ、うちのタミルが択ばれたんだ』と。すると黒 いローブの男は『うっ』と言葉に詰まります」 ダルメ「このマヌケさ…ニュースロイト軍に決定ですね(笑)」 クロト「奴らはどういう基準で魔術師を養成しているんだろ?バカな順番から採用してるのか な?(笑)」 DM「男は『い、いや、美しい娘の方が効果があるんだ』とか取ってつけたように言う。すると、 ちょうどまた雨が小降りで降ってきて『ほらみろ!雨が降ってきた!またこの村は水浸しだ ぞ!』と大げさに言う」 カナート「とか言っても、彼らには天気まではコントロールできんだろうが」 キラーク「ここはもう、不意打ちといってしまうか?」 カナート「それもいいね。そうしよう。では、不意打ち!」 DM「不意打ちをするの?(ころころ)では、不意を打った」 一同「よし!」 ダルメ「ホールド・パーソン!」 DM「(ころころ)あ…倒れた…」 クロト「よし、縛り上げるよ!」 あっさり、ダルメのホールド・パーソンが炸裂して、黒いローブの占い師…もとい魔術師は倒 れた。 カナート「身ぐるみ剥ぐ!」 DM「たいしたものは無いよ。呪文書と指輪くらい」 カナート「ひょっとして、ウォーター・ウォーキングの指輪?」 DM「イエス!」 カナート「やっぱり(笑)。そして、呪文書は?」 DM「1LVのリード・マジック一つしか持っていないよ」 カナート「こいつ、能力的にも本当にダメだ!」 ダルメ「占い師ってのは嘘じゃなかったんですな(笑)」 DM「まあ、スリープでも倒れるような奴だからね。所詮はLV1だ」 クロト「ここはキリキリ吐いてもらおうかしらん」 DM「では、彼はマヒが解けると『何をするんだ、君たち!乱暴だぞ!』と」 キラーク「残念だが、我々は全てを知っている。封印はフェアリーじゃなくて、ヒューマンでもでき るよな」 DM「『な、なんだと!なぜそれを…いや、しかし君たちは封印の仕方をしるまい!』」 カナート「そうなんですよ。だからアナタを無駄死にさせてしまうかもしれません」 一同(爆笑) カナート「正しい封印の仕方とアナタの目的を教えていただけたら、我々としても考えますよ」 DM「では、早速彼はベラベラしゃべってくれる。彼は〈ひっかき回しのデミタス〉と呼ばれる1LV 魔術師です」 クロト「偉そうな名前を持っているなぁ(笑)」 DM「それで、彼は目的について話してくれる。『雨が降るとヒドラが暴れてこの辺り一面が浸水 する。それは人間の町も同じで、ノース・コーストも水浸しになって困っている。なんとかしたい が、あのヒドラは不死身なんだ』」 一同「なにぃ!」 ダルメ「調子こいて突っ込んでいたら、我々あっさりと全滅ですな」 DM「『今まではそのヒドラを橋げたによって封印していた。あの橋梁の下には空洞があって、 そこにヒドラの頭がはめこめられるようになっている。橋の工事をした時に、五つの種族が協 力して、ヒドラの頭を橋げたの下にはめこんだのだ』」 キラーク「五つの種族はなんだ?ハーフリング、ヒューマン、フェアリーはわかったが」 DM「『ヘカトンケイルとホブゴブリンだ』」 カナート「なんか最後がショボイ(笑)」 DM「『五つの種族は協力して、ヒドラの頭を橋げたにはめこんだ。しかし、物凄い難工事だっ たので、五つの種族から死人がいっぱい出た。工事は無事に成功したが、橋げたの下の空洞 はアンデットの住みかになってしまった』」 クロト「おげ…」 DM「『橋のげたの下の空洞には、トビラの頭とともに今でもアンデット達がウロウロしている。 雨が降ると橋げたの下に水が流れこみ、アンデット達の活動が盛んになる。するとヒドラの頭 が攻撃を受けて苦しみ、ヒドラが暴れて水が溢れるという仕掛けになっている』」 カナート「なるほど!ゾンビがヒドラの頭をガブッとやって、ヒドラは『イタイイタイ』と暴れるんだ」 クロト「じゃあ、ヒドラをなんとかするには橋げたを取りのぞかないと駄目なの?」 DM「『いや、慰霊堂のところから、橋げたの下の空洞に行ける。そこまでは僕にもわかった。 けれど、1LVの私にはどうにもできない。だから、昔の伝承どおりに、五つの種族を犠牲にしよ うとしたんだが…』」 キラーク「今はこのザマってわけか」 クロト「そうそう、ちょっと聞くけれど、ハーフリングのボルトってのは何者?慰霊堂にレリーフに なっているくらいだから重要人物と思うけど」 DM「『百年前のヒドラ封印工事を指揮したのがそのハーフリングらしい』」 クロト「なるほど。で、彼も死んでしまったというわけなんだ…それで、橋げたの下にいるアンデ ットはどれくらいの数?」 DM「『それは1LVの僕には確かめる術がない』」 カナート「まったくだ(笑)」 DM「『しかし、アンデットの種類は五種類しかないだろう』」 ダルメ「全部ゾンビとかだったら楽なんですけれどね。私のターン能力ならオールデストロイで す」 クロト「絶対レイスとか出てくると思う…」 カナート「よし、ここはダルメを先頭に行くか」 ダルメ「ちょ、ちょっと…」 と、いうわけで彼らはアンデット退治に向かうことになった。引っ掻き回しのデミタスをどう処分 するか考えたが、それほどの悪人でも、悪巧みできそうな人間でもないので、ロアルド族長に 預けることにした。 (5)盾が堅く… ダルメ「帰ってきたら、デミタスがフェアリーと結婚していたら笑いますね」 カナート「人間とフェアリーか。サイズ的に無理じゃないの?」 ダルメ「いや、世の中には、ちっちゃいことを理由にホれる変態もいます(笑)」 DM「それはただのロ●コンでは?あ、ちなみにデミタス君も人間にしては小さいよ。エルフくら い(150センチ)だね。デミタスってのが〈小さい〉って意味なんだけれど(笑)」 カナート「では、彼らの幸運(?)を祈りつつ出発だ!おもいきりロアルドさん達にアピールする ぞ!我々はあなたたちのために戦ってきます!」 DM「『ありがとうございます』とロアルドさん」 キラーク「それだけか?何もないのか?」 DM「そういう人たちだから(笑)」 期待とは裏腹に何ももらえず、一行はアンデット退治に向かう。向かう場所は再度慰霊堂。 翌朝、厳しい決意と共に、彼らは新たな旅路についた(クロト「いやだぁ!ドレインいやだ ぁ!」)。 カナート「じゃあ、慰霊碑まで行く!そしてエンカウントはなく、無事に辿り着いた!」 DM「そんなワケあるか!(ころころ)おっ、エンカウント決定!」 クロト「なんなんだ〜、バケモン?食いもん?それとも晒しモン?(←ヤケクソ)」 DM「では、ワラワラと四体出てきます。足が八本」 クロト「そいつはクモで、ラゴデッサ?」 DM「その通り!」 こうしていきなり巨大クモと遭遇した。こいつは脚で絡み付いて絡め取った相手を一体ずつ殺 していく恐るべきクモである。一匹のみならさして恐くはないが、これだけ数が出るとさすがに戦 闘は大苦戦に。 カナート「ミラー・イメージ!(ころころ)よし、四体出た!」 ラゴデッサとの戦いは長期戦、総力戦になった。何しろクモのくせに4HDもあり、ダメージは 2D8というパワフルさである。そして、八本の脚を絡み付かせてくる。脚が絡み付いている間 は自動的に攻撃が命中してしまうので、それを振りほどき、また絡みつかれ、振りほどきの繰 り返し…しかし、なんとか一人の死人も出ずにラゴデッサを全滅させることができた。すると… DM「(ころころ)おっ、魔法の品が出た!しかもシールドとプレート!」 カナート「触ってみる!」 DM「ではプレートプラス1とシールドプラス2ということがわかった」 一同「おおお!」 ダルメ「前線ズが堅くなりました」 DM「う〜む、おかしいな。なんで出るんだろう。こいつは魔法の品物は2%しか出ないのに…」 断っておきますが、インチキではありません。こういう予期できないことがあるから逆にD&D は面白いのですわ(笑)。 カナート「しかし、結構消耗した。今日はもう、慰霊堂で泊まるしかないな」 ダルメ「回復魔法も尽きました」 ほこらで一泊し、なんとか魔法と体力を、ダンジョン探索ができる程度にまで引き上げる。 デミタスから聞き出していた、地下の空洞への入り口は、レリーフの下にあった。レリーフを 外すと下には階段。一行はプロテクションフロムイービルをかけて、一気に地下へと傾れ込ん だ。 (6)死者対死者候補者 DM「では、少し開けた空間にでました。壁と岩の隙間にヒドラの頭が挟まっています」 カナート「ここか!そしてこんなのが八つもあるんだな。こいつも気の毒だなあ。死ぬことができ ないから、いつまでもこのままなのか」 ダルメ「ゲームでいう背景CGですな。ここにはアンデットはいますか?」 DM「いや、この部屋には見当らない」 ダルメ「なるほど。いる所といない所とあるんですな」 カナート「五つの種族だけアンデットがいるなら、最低五部屋はアンデットがたむろしてるだろ う」
橋げたの下の空間は以上のような配置にしていた。○が小部屋で、それぞれにヒドラの頭が 封印されている。@〜Bまでの部屋には敵はおらず、B〜Gまでのところで、以下のように配 置されている。 Cハーフリング・ゾンビ Dヒューマン・スケルトン Eヘカトンケイル・グール Fホブゴブリン・ワイト Gフェアリー・レイス カナート「扉をあける!」 DM「では、何かいるよ。知力チェックしてみて。僧侶は知恵チェックでもいい」 ダルメ「(ころころ)!成功」 DM「ハーフリング・ゾンビが四体います」 ダルメ「よし、ターン!」 ゾンビは必ずイニシアチブを失うので、一行に接近する前にダルメのターンにやられる。その 後のスケルトンも同様にターンされてオシマイ。 カナート「簡単だな!全部こうだったらいいのに」 クロト「絶対どっかにスペクターとか潜んでいると思う…」 カナート「次だ!」 DM「では、その部屋には、なにやらとてつもない大きな奴が」 ダルメ「(ころころ)判明!」 DM「では、それはヘカトンケイル・グールです」 カナート「なにい!」 DM「身長4メートルの巨大グール」 カナート「なんでだ!お前こそゾンビでいろ!」 DM「特大サイズのグールですからダメージもデカイです(笑)8HDとHPもパワフルだから御覚 悟を(笑)」 ダルメのターン・アンデットも易々とは効かない相手である。 DMのダイス目も相当に良く(なぜか20ばかり頻出)、戦いは長期戦に。しかし、巨体な分だけ 一行の攻撃もビシビシと命中し、やがてこの巨大アンデットも撃沈である。 DM「(ころころ)なぜか、五千GPの宝石が四つも出たんですけれど」 ダルメ「おおっ!レベルアップは確実ですね」 カナート「ヘカトンケイルを倒したから、後は楽勝だろう」 クロト「いやぁ、次はワイトかもしんないよ」 DM「はい、では、ドアがあります」 カナート「では開ける!」 DM「はい、では、アンデットがいっぱいいる!」 カナート「いっぱいって、何がいるんだ!(ころころ)チェック成功!」 DM「では、ホブゴブリン・ワイトが四体。」 カナート「なんなんだぁ!」 ワイトは死霊の仲間で、こいつに触られると1LV分の経験点を無条件に吸い取られてしま う。エナジー・ドレインという最悪の攻撃をしかけてくる。ダルージはほとんどないが、こいつに やられるとプレイヤーの精神的ダメージが大きい(笑)。 ダルメ「ターン・アンデット!(ころころ)2体ターン成功です!」 ダルメのダイス目も走り、ブレスなどの援護魔法を駆使した結果、なんとかここも切り抜け る。幸い、LVは誰も吸い取られなかった。 DM「ワイトの経験点は一体につき50点です」 クロト「ムカツク!こんなに恐い思いをさせておいて!」 カナート「次、レイスとか出たらどうしよう」 キラーク「たぶん、次辺りでるぞ」 カナート「ゾンビ、スケルトン、グール、ワイト…次はレイスっぽいな…」 ダルメ「種族がハーフリング、ヒューマン、ヘカトンケイル、ホブゴブリンときましたから…」 キラーク「次はフェアリー・レイスか!」 クロト「どっちも飛ぶしね…出てきたらみんなで突っ込むしかないね」 そして、予想どおりにフェアリー・レイスに遭遇。 DM「では、フェアリー・レイスが出ました」 クロト「レイスだよ…ダブル・エナジードレインがあるよ…」 DM「大丈夫、安心して(笑)。レイスは1LVしか吸い取らないから。君はスペクターと勘違いし ている」 クロト「どっみちドレインは嫌だ!安心できないよ!」 カナート「ここは心持ち、マジック・ミサイル(汗)」 DM「レイスは突っ込んでくるよ。フェアリー・レイスだから命中値も低い。(ころころ)おっ、クロト に向かっていったぞ」 クロト「カモン!19以上振らないと当たらないぞ!」 レイスの攻撃はクロトに命中しない。そして次のラウンドに、全員でレイスをタコ殴り。カナー ト、クロト、キラークで一気に殴り、今回もLVを吸われないで無事に終わったのであった。 DM「今回、2000ppが出ました」 カナート「レイスはどこにこんなに持っていたんだ?」 DM「他に、スクロールとかも出ています」 カナート「肝は冷やしたが、取りあえず儲かったな」 他にも魔法の剣が出たりして、今回の戦闘で一行は相当に儲かった。これも全てダイス目で ある。モンスターは固定だが、出てくる宝は全てランダムにしてあった。こういう偶然もゲーム的 な面白さだとDM的には思うんですが(笑)。 クロト「五つ種族を全部倒したね」 カナート「一通り回ってみるけれど、他にいるかな」 ダルメ「これ以上強いアンデットが出ると、私のターンは役に立たないんですけれど」 しかし、もはやこの空洞には敵はいなかった。全てのアンデットは彼らによって駆逐されたの である。 (7)宝まみれの凱旋 カナート「ガラガラとお宝を引きずって地上に出てくるぜ。元々の目的とは違ったがな(笑)」 クロト「なんのなんの。目的も無事に達成したみたいだし、いいじゃない」 ダルメ「どうします?すぐ村に帰りますか?」 キラーク「HPが心許ないから、一泊しましょうよ」 カナート「一応、ウォーター・ウォーキングの指輪で河を渡ってヒドラを見てみるけれど、もう暴 れなさそうかな?」 DM「ヒドラはおとなしく水の中に沈んでいるよ」 カナート「再度封印は無事に成功したみたいだな。なら、今晩はほこらで休もう」 一行は翌日への英気を養うためにほこらでもう一泊。すると… DM「夜中、君たちは気配で目が覚めたぞ」 カナート「む?それは、ひょっとして、犠牲になったハーフリング?」 DM「そうだね。君たちの枕元にハーフリングの亡霊が立つ」 キラーク「ターンできるか?」 DM「いや、彼はレッサーハウントと呼ばれる、害もないがターンもできないタイプの亡霊です。 彼は君たちを見ると…」 ダルメ「なんでそんなに成金になってんだ…と顔を曇らせる(笑)」 DM「いや、違う(笑)。それもDM的にはいいたいけれど(笑)。彼は『君たちのおかげでヒドラ が静まった。ありがとう』とお礼を言う」 カナート「いえいえ、我々としては当然のことをしただけです」 DM「『しかし、残念だ。人間と我々デミ・ヒューマンが争うとは。この川の橋は、もともとは人間 とデミ・ヒューマンが協力し、お互いの友好の証になっていたもの…それが落ちるとは、今の状 況を象徴しているのかな』と彼は悲しそうです」 カナート「ご安心ください。我々もいつまでもこのままでいいとは思っておりません」 キラーク「総統にこのことを進言して、新しい作戦を考えてもらわんといかんな」 DM「ではハーフリングの亡霊は『これからの時代を君たちが切り開いてくれ。私が命を賭けて 橋を架けたかのように』と言って消え失せる」 ダルメ「なんか、不思議にいい話でしたね。久しぶりにまともなファンタジーでした」 って、今までの話は、まともなファンタジー…じゃなかったよなぁ、やっぱり(笑)。 その晩も終わって朝になり、一行は本格的に帰り支度を開始した。後はもう、お決まりの報 告と凱旋が待つのみである。 クロト「フェアリー村に戻るよ」 DM「(ころころ)おや、エンカウント発生」 カナート「また戦うのか!」 DM「(ころころ)おや、これは面白い。君たちの前に、フェアリーと共に森の仕事をしているデミ タス君がいるよ」 キラーク「なんで出てくるんだ?ああ、そうか。エンカウント表でマジックユーザーを振ったのか」 DM「そういうこと(笑)。だから、彼が出てくるしかない」 カナート「あれ、なに君は馴染んでんの?なんで向こうに帰らないの…って、そうか!我々がウ ォーター・ウォーキングの指輪を取り上げたから帰れないのか(笑)」 キラーク「もう、こいつ、このままここで結婚した方がいいな(笑)」 ダルメ「もう、人間の世界には帰れないですね」 カナート「村人達を集めて、今までの経過を話すよ。橋のことや、ハーフリングの話など、包み 隠さず話すぜ」 DM「では、フェアリー達は感動した様子で聞いています。例のデミタス君も感動した面持ちで す」 カナート「本当にこいつも感動してる?」 ダルメ「なに、大丈夫です。すでに彼はフェアリーのお手伝いをしてしまった立場。いまさらノコ ノコと人間の国には帰れないはずです」 DM「ロアルドさんが『ありがとう、さすがはノルキスタンの方々だ』とお礼を言う」 カナート「いや、我々としても、総統とあなた方との関係を悪化させなくてホッとしました」 ダルメ「私も、LVが下がらなくてホッとしました(笑)」 DM「それが本音だな!」 妙にギャグでその場を落とした後、フェアリーと、すっかりこの村に馴染んだデミタスの見送り を受けて、彼らは一路首都ケガワントを目指した。 カナート「早速総統にご報告だ!」 DM「君たちを見ると『な、なんだ、その大量の宝物は?』と総統は驚愕します」 ダルメ「我々的には全てうまくいきました(笑)」 カナート「事件も無事に解決しました。こういう訳で、洪水はヒドラの仕業でした。しかし、我々、 いつまでも戦っていてはいけないと思うんですが、いかがなもんでしょうか」 クロト「オヤジ、なんとか人間と和平が結べないかな?」 DM「『そうだな…しかし、どうも人間の動向を見ると、スコッチ砦を狙っているのは相変わらず のようだ。せめて、我々が人間の町であるノース・コーストまで進出したら、和平の道も開ける かもしらんが』」 カナート「総統、ぜひ、そのための作戦を練ってください」 DM「『うん、そうだな。では、ノース・コースト攻略作戦を真剣に考えてみよう』と総統は言う。 『よし、みんな、頑張るぞ!』」 一同「おう!」 DM「と、威勢がいいところで、今回のシナリオも無事に終了しました。次のお話はまた次回に 続きます。それでは、また」 (終) |